PHP 8.2 のサポート終了は 2026 年 12 月 31 日:サイトで確かめること
目次
PHP 8.2 へのセキュリティ修正は、2026 年 12 月 31 日で終わります。PHP の公式サイト php.net の「Supported Versions」の表で、8.2 の「Security Support Until」は 31 Dec 2026 です。レンタルサーバーのサイトが PHP 8.2 以前で動いているなら、年内に 8.3 以降、できれば 8.4 か 8.5 に切り替えます。いまのバージョンは、サーバーの管理画面か、WordPress の「ツール」→「サイトヘルス」→「情報」→「サーバー」で見られます。
php.net の表は 2026 年 10 月 23 日に確認しました。php.net のページには更新日の記載がないので、この記事の表はその日の時点のものです。レンタルサーバー各社と WordPress.org のページも、同じ日に読んでいます。
この記事は、レンタルサーバーで WordPress や PHP のサイトを動かしている人に向けて書いています。10 月 21 日の PHP の脆弱性のニュースのあと、「自分のサイトの PHP はいくつで、まだサポートされているのか」を確かめたい人のためのページです。
結論:PHP 8.2 の期限と、サイトで確かめること
- 期限。 PHP 8.2 にセキュリティの修正が出るのは、2026 年 12 月 31 日までです。2027 年 1 月 1 日からは、PHP の開発元は 8.2 に修正を出しません。
- 確かめること。 サイトが使っている PHP のバージョンです。8.2 か、それより古ければ、切り替えの対象です。
- 切り替え先。 セキュリティの修正が続くのは、8.3(2027 年 12 月 31 日まで)、8.4(2028 年 12 月 31 日まで)、8.5(2029 年 12 月 31 日まで)です。使っているテーマとプラグインが動く中で、新しいものを選びます。
- 期限のあとも、サイトはすぐには止まりません。 止まらないまま、新しく見つかった欠陥が直らなくなります。php.net は、サポートの終わった版の利用者は「upgrade as soon as possible」(できるだけ早く更新を)として、修正されていない脆弱性にさらされるおそれがあると書いています。
PHP は、サーバーの上でページを組み立てるプログラムです。WordPress も PHP で動いています。お店のサイトや会社のブログを WordPress で作っていて、サーバーを借りているなら、この期限が関わります。
PHP のサポート期間の表(php.net、2026 年 10 月 23 日に確認)
php.net によると、PHP の各バージョンは公開から 2 年間、バグと脆弱性の両方が直されます(「Active Support」)。そのあとの 2 年間は、重大な脆弱性だけが直されます(「Security Support」)。合わせて 4 年で、そのバージョンは「end of life」(サポート終了)になります。
| バージョン | 公開日 | バグの修正が終わる日 | セキュリティの修正が終わる日 |
|---|---|---|---|
| 8.2 | 2022 年 12 月 8 日 | 2024 年 12 月 31 日(終了) | 2026 年 12 月 31 日 |
| 8.3 | 2023 年 11 月 23 日 | 2025 年 12 月 31 日(終了) | 2027 年 12 月 31 日 |
| 8.4 | 2024 年 11 月 21 日 | 2026 年 12 月 31 日 | 2028 年 12 月 31 日 |
| 8.5 | 2025 年 11 月 20 日 | 2027 年 12 月 31 日 | 2029 年 12 月 31 日 |
php.net が「Currently Supported Versions」(いまサポート中のバージョン)として挙げているのは、この 4 つだけです。8.1 以前は「Unsupported Branches」(サポートが終わったバージョン)のページにあり、8.1 は 2025 年 12 月 31 日(最後の版は 8.1.34)、8.0 は 2023 年 11 月 26 日、7.4 は 2022 年 11 月 28 日に終わっています。
表で迷いやすいのが 8.4 です。8.4 も 2026 年 12 月 31 日に区切りを迎えますが、終わるのはバグの修正で、セキュリティの修正は 2028 年 12 月 31 日まで続きます。
いま使っている PHP のバージョンの調べ方
- WordPress のサイト。 管理画面の「ツール」→「サイトヘルス」→「情報」→「サーバー」で見られます。WordPress.org は 10 月 21 日の記事で、この場所(英語の画面では Tools > Site Health > Info > Server)を案内し、多くのサーバー会社は管理画面にも同じ情報を出していると書いています。
- レンタルサーバーの管理画面。 次の節の表の場所で見られます。
ここで見るのは、「8.2」のような最初の 2 つの数字です。8.2.29 でも 8.2.35 でも、8.2 なら 12 月 31 日が期限です。
レンタルサーバー 4 社で PHP を切り替える場所
各社のマニュアルとお知らせに書いてあることだけを載せています。最新は各社のページで確かめてください。
| 会社 | PHP のバージョンを見て変える場所 | 会社のページに書いてあること | 出典 |
|---|---|---|---|
| エックスサーバー | サーバーパネルの「PHP Ver.切替」。ドメインの右のペンのアイコンから「変更後のバージョン」を選び、「設定する」を押す | PHP 8.5.x・8.4.x・8.3.x を「Wordpress推奨バージョンです」とし、8.2.x から 5.5.x までは「旧バージョンです。今後バージョンアップの予定はないため新規での利用は推奨しません。」としている | マニュアル「PHP Ver.切替」(日付の記載なし) |
| ConoHa WING | コントロールパネルの「WING」→「サイト管理」→「サイト設定」→「応用設定」→「PHP設定」。「PHPバージョン」の右の「編集」から選び、「保存」を押す | バージョンはドメインごとに変えられる。8.2 の期限についての記載はない | サポート「PHPの設定をする」(日付の記載なし) |
| さくらのレンタルサーバ | サーバーコントロールパネルの「スクリプト設定」→「言語バージョン設定」で選び、「保存する」を押す | 不具合が出たら「古いバージョンを選択し直すことで元の環境へ戻すことができます」。10 月 22 日のお知らせでは「サポート期間中の最新版PHPへの移行をあわせてご検討ください」 | ヘルプ「PHPのバージョンを変更したい」(最終更新日 2023 年 12 月 18 日)、お知らせ(2026 年 10 月 22 日更新) |
| ロリポップ! | ユーザー専用ページの「サーバーの管理・設定」→「PHP設定」。ドメインのバージョンを選び、「変更」を押す | 反映まで 5〜10 分ほどかかる。「PHP7.1未満のバージョンからアップグレードした場合、変更前のバージョンに戻すことができません」 | マニュアル「PHP設定」(日付の記載なし) |
mixhost は 10 月 22 日のお知らせで、PHP 8.2 未満を使っている人に「サポート期間内のPHPバージョン(PHP 8.2以上)のご利用を推奨いたします」と書いています。この推奨は 10 月 22 日の時点のもので、8.2 もあと 2 か月あまりで期限を迎えます。いまから切り替えるなら、8.3 以降を選ぶほうが次の切り替えまでの時間が長くなります。
この表にない会社は、この記事では確認していません。
PHP のバージョンを切り替える 4 つの手順
1. いまのバージョンを見る
WordPress の「サイトヘルス」か、サーバーの管理画面で見ます。ドメインを複数持っているなら、ドメインごとに見ます。
2. バックアップを取る
切り替えると、サイトが動かなくなることがあります。サーバーの自動バックアップがあるなら、戻し方を先に確かめておきます。ロリポップ!は、本番を変える前に、ステージング(テスト用の環境)で表示と動きを試す方法を案内しています。
3. テーマとプラグインが新しい PHP で動くかを確かめる
ロリポップ!のマニュアルは「テーマやプラグインが変更後のPHPバージョンに対応しているか事前にご確認ください」と書いています。WordPress 本体は、WordPress.org の対応表(2026 年 8 月 19 日更新)で、6.9 以降が PHP 8.5 まで、6.7 と 6.8 が 8.4 までに対応しています。WordPress.org の動作環境のページは、PHP 8.3 以上を勧めています。
4. 管理画面で切り替えて、表示とフォームを確かめる
アクセスの少ない時間に切り替えます。切り替えたら、トップページ、記事、問い合わせフォームの送信まで試します。さくらのヘルプも、変えたあとは「サイトの表示や投稿などの動作確認を行ってください」と書いています。動かないところがあれば、前のバージョンに戻してから原因を探します(ロリポップ!で 7.1 未満から上げた場合は戻せません)。
10 月 21 日の PHP のセキュリティリリースとの違い
10 月 21 日には、PHP 本体の 2 つの脆弱性(通称 php2shell)を直した PHP 8.5.12・8.4.27・8.3.36・8.2.35 が出ました。こちらは「いま入れる修正」で、レンタルサーバーではサーバー会社が入れるものです。経緯は PHP の脆弱性で緊急メンテナンス:自分のサイトは何をすればいい? にまとめています。
この記事の 12 月 31 日は、「修正が出なくなる日」です。8.2.35 のような修正版が 8.2 に出るのは、2026 年中が最後です。WordPress.org は 10 月 21 日の記事で「Versions of PHP prior to 8.2 no longer receive security updates from the PHP project.」(8.2 より前の PHP は、PHP からセキュリティの更新を受けていない)と書いています。2027 年 1 月 1 日からは、8.2 もそちらに入ります。
サイトが 1 ページだけなら:PHP を使わない置き方
この記事を書いている Convika は、HTML のページを公開するサービスです。PHP も WordPress も動かさないので、借りているサーバーの PHP を切り替える作業には関わりません。
ただ、サイトの中身が実は 1 枚のページ(お店のお知らせ、名刺代わりのページ、サービスの紹介)なら、PHP のバージョンを気にしなくてすむ置き方もあります。ChatGPT や Claude に作ってもらった HTML のページは、サーバーで PHP を動かさないので、更新する PHP のバージョンがそもそもありません。Convika ではそうしたページを <name>.convika.page のアドレスで公開でき、Free プランでは 1 ページを公開できます(2026 年 10 月 23 日以降に作ったワークスペース)。Free プランに含まれるのは月 10,000 ページビューで、これに達すると編集やアクセス解析が止まり、その 7 日後からは、翌月 1 日の午前 9 時(日本時間)になるか料金を支払うまでページも止まります(2026 年 10 月 23 日より前に作ったワークスペースは、11 月 1 日の午前 9 時から)。Free のページには、下に Convika のバーが出ます。
できないことも先に書いておきます。WordPress、ネットショップのカートや決済、会員のログイン、PHP のスクリプトは置けません。いまのサイトをやめて移すなら、ページを作り直す作業が要ります。お店のページの作り方は ChatGPT でお店のホームページを作って公開する方法、教室のページは ピアノ教室・習い事のホームページを AI で作って公開する方法 にあります。
Convika では、ページの内容を AI に伝えると 1 分ほどで非公開の下書きができ(ChatGPT などで作った HTML ファイルを置くこともできます)、公開するとリンクと QR コードが出ます。あとで書き換えても、リンクと QR コードは変わりません。登録から公開まで無料です。
よくある質問
PHP 8.2 は 2026 年末でサポート終了ですか?
はい。php.net の表で、PHP 8.2 のセキュリティの修正は 2026 年 12 月 31 日までです(2026 年 10 月 23 日に確認)。バグの修正は 2024 年 12 月 31 日に終わっています。2027 年 1 月 1 日からは、新しい脆弱性が見つかっても、PHP の開発元から 8.2 の修正版は出ません。
PHP 8.1 以前はもうサポートされていませんか?
されていません。php.net の「Unsupported Branches」のページで、8.1 は 2025 年 12 月 31 日(最後の版は 8.1.34)、8.0 は 2023 年 11 月 26 日、7.4 は 2022 年 11 月 28 日に終わっています。サーバー会社が独自に修正を当てていることはあるので(mixhost は、採用している CloudLinux でサポート終了後のバージョン向けにも修正が出ていると書いています)、契約している会社のお知らせで確かめ、そのうえでサポート中のバージョンへの切り替えを計画します。
WordPress は PHP 8.5 で動きますか?
動きます。WordPress.org の PHP の対応表(2026 年 8 月 19 日更新)で、WordPress 6.9、7.0、7.1 は PHP 8.5 に対応しています。6.7 と 6.8 は 8.4 までです。ただし、動くかどうかはテーマとプラグインにもよるので、切り替える前に確かめます。
レンタルサーバーの PHP バージョンは自分で変えられますか?
変えられます。エックスサーバー、ConoHa WING、さくらのレンタルサーバ、ロリポップ!は、どれも管理画面から選べます。エックスサーバー、ConoHa WING、ロリポップ!は、ドメインごとに変えられます(2026 年 10 月 23 日に各社のマニュアルで確認)。場所は本文の表のとおりです。
サポートが切れた PHP を使い続けるとどうなりますか?
サイトはすぐには止まりません。PHP の開発元から修正が出なくなり、新しく見つかった脆弱性が直らないまま残ります。php.net は、サポートの終わった版の利用者は「upgrade as soon as possible」(できるだけ早く更新を)とし、「may be exposed to unpatched security vulnerabilities」(修正されていない脆弱性にさらされるおそれがある)と書いています。
PHP 8.2 から切り替えるなら、8.3、8.4、8.5 のどれにすればいいですか?
使っているテーマとプラグインが動く中で、いちばん新しいものです。セキュリティの修正は、8.3 が 2027 年 12 月 31 日、8.4 が 2028 年 12 月 31 日、8.5 が 2029 年 12 月 31 日までで、新しいほど次の切り替えまでの時間が長くなります。WordPress.org は PHP 8.3 以上を勧めています。
PHP 8.4 も 2026 年 12 月 31 日でサポートが終わるのですか?
いいえ。12 月 31 日に終わるのは 8.4 のバグの修正(Active Support)で、セキュリティの修正は 2028 年 12 月 31 日まで続きます。2026 年 12 月 31 日にセキュリティの修正まで終わるのは、8.2 です。
切り替えて表示が崩れたら、元のバージョンに戻せますか?
多くの場合、戻せます。さくらのレンタルサーバのヘルプは、古いバージョンを選び直せば元の環境に戻せると書いています。ただしロリポップ!では、PHP 7.1 未満から上げた場合は戻せません。切り替える前にバックアップを取っておきます。
出典
- PHP: Supported Versions (2026 年 10 月 23 日に確認)
- PHP: Unsupported Branches (2026 年 10 月 23 日に確認)
- WordPress.org: Critical PHP Security Release(2026-10-21) (2026 年 10 月 23 日に確認)
- WordPress.org: PHP Compatibility and WordPress Versions(2026-08-19 更新) (2026 年 10 月 23 日に確認)
- WordPress.org: Requirements (2026 年 10 月 23 日に確認)
- エックスサーバー:「PHP Ver.切替」 (2026 年 10 月 23 日に確認)
- ConoHa WING:「PHPの設定をする」 (2026 年 10 月 23 日に確認)
- さくらのサポート情報:「PHPのバージョンを変更したい」 (2026 年 10 月 23 日に確認)
- さくらのサポート情報:「PHPの脆弱性(CVE-2026-109618、CVE-2026-109619)への対応状況について」 (2026 年 10 月 23 日に確認)
- ロリポップ!:「PHP設定」 (2026 年 10 月 23 日に確認)
- mixhost:「【完了】PHPの重大な脆弱性への対応について」 (2026 年 10 月 23 日に確認)
更新の記録
- 2026 年 10 月 23 日: 公開。php.net、WordPress.org、レンタルサーバー各社のページは、すべて 10 月 23 日 0 時 43〜46 分(日本時間)に読んだものです。
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